不定期な今日の『ゲーミングお嬢様』のワンワードから 第三十一回

三連鎖骨ゥ!!

前回ですわ

hanhans.hatenablog.com

この項、つまり、この項。

 ここは、連載版『ゲーミングお嬢様』のワンワードを適当につらつらする場でありますわ! 楽しみ方は人それぞれですわ!
 ということで早速言ってみましょう。

第三十一回『鎖骨割り』

 鎖骨割りとは。スパ2Xから追加されたリュウの特殊技、そして中段技というものです。
 特殊技というのは、単純に必殺技ではないけど、でも通常技とも言いづらい、という、特に方向キーを前に入れてなどのワン動作があるものについて言われる総称です。鎖骨割りも、前方向にレバーを入れつつ中パンチ、で出る技となっていまして、だから鎖骨割りは特殊技、と言えるのです。
 そして中段技。今までのスト2シリーズでは、中段、つまり下段ガード、しゃがみガード出来ない攻撃はジャンプ攻撃のみに絞られていました。鎖骨割りはそこにメスを入れた攻撃なのです。つまりジャンプ攻撃ではない、しかししゃがみガード出来ない攻撃として、新たに導入されたものになっています。
 特に鎖骨割りはスト2の顔、リュウが持つ中段ゆえに、広く名前が知られることになりますが、それはさておきこの鎖骨割りは中段技の基本がもりっと盛り込まれています。
 まず、当然しゃがみガード出来ない点。中段技なので当然ですね。
 次に、モーションが絶妙に遅い点。ゲームに拠ってはやたら遅いとか、逆にジャンプからのだけど低空で出すと超早いとか、色々あるのですが、鎖骨割りは正統派中段攻撃なので、非常に、絶妙に、遅いのです。
 とはいえ、中段としてお話にならないくらい遅いか、というとそうではないのが、また非常に絶妙。この絶妙さが、鎖骨割り、ひいては中段攻撃のスタンダードとして定着します。
 最後に、ヒット時の状況が絶妙。ヒット時は大体五分、ガードされると微不利。これも鎖骨割りの魅力です。以後には、ヒット後コンボにいけるような中段も存在しますが、鎖骨割りはそういうのはなく、そこで一旦仕切り直しです。ここも、のちの中段攻撃においては参照されている部分です。
 さておき。
 そんな、出も当てた後も、超有利という訳ではない鎖骨割りを、何故隆子様は三回も決められたのか。勿論、威勢もありますが、それ以上にむき出しの中段を無駄に通したいという欲望がそこにはあります。相手が人の機先を制する、だからどうした? ワタクシは中段を通したいんだが? という、あまりにプリミティブな感情。あそこには、それしかなかった、と言って過言ではないでしょう。出も、戻りも、な技を通したいという時には、後とか先とかではなく、今! という原始の気持ちしかないのです。
 あるいはそれゆえに、張子様が混乱してしまっていた、とも言えます。しっかり実利が分かっていれば、相手に中段を三回も通すことは、あるいはなかったのかも、とも。機先を制することに特化してしまっていたから、先とか後とかじゃねえんだわ! されると訳が分からなかったのではないか。それゆえに、三回の鎖骨割りは通った、と見てもいいのではないか。そう思うのです。
 などと訳の分からないことを書いて、この項を閉じたいと思います。